日本の総人口は1億2676万1千人(総務省統計局:平成29年9月)そのうち65歳以上の高齢者は3489万8千人で、総人口の27.7%です。
社会の高齢化が進む中、一人暮らし、または夫婦二人暮らしの高齢者が“癒し”のために犬や猫などのペットを飼うケース、増えていますね。そこで、忘れてはいけないのが“ペットも年を取る”ということです。
今から30~40年前までは、ペットの平均寿命は4歳程度だったんです。今や、ペットの平均寿命は15歳程度にまで延びています。これにより何が起こるかというと、介護が必要となる高齢のペットが増え、高齢者が高齢のペットを介護する“老老介護”が発生するんです。ペットの平均寿命が延びることで一緒に過ごせる時間は長くなりますが、ペットは生き物であるため、元気なときばかりとは限りませんよね?
ペットが病気になったときに備えた『ペット保険』が販売されるほど、ペットが病気にかかった際には高額の治療費がかかります。
飼い主が高齢で年金生活の場合、ペットの治療費は大きな負担となりますし、ペットが事故や病気で歩くことができなくなった場合、トイレの世話や床ずれ防止の世話が必要となります。認知症を発症するケースも
中型・大型のペットとなると、お世話するのに身体がついていかない…という事態も起こり得ます。
また、ペットが元気な場合でも、飼い主が出歩くことができず「散歩に連れて行けない」というケースも少なくありません。
ペットが認知症を発症するケースも出てきます。夜泣き、呼んでも反応しない、昼夜逆転の生活になってしまう、失禁する…など、さまざまな症状が現れる“認知症”ですが、認知症の検査のためにCTやMRIをとるのも難しく、正確な診断ができないうえ、診断したところで効果的な治療法がないため、介護に頭を抱える飼い主がとても多いという実情があります。
高齢者がペットを飼うリスクについて解説をしていきましたが、もちろん高齢者がペットを飼うメリットもあります。高齢者がペットを飼うと、情緒が安定する、寂しさが減る、ストレスが減るといったメリットが多くあるんですよね。
また、生きがいを感じたり、散歩で体力維持ができるという効果も期待できます。
とはいえ、自分の体力や健康状態に問題が起こったときに、ペットをどうするのかを考えておくことが非常に、大切です。
ペットの高齢化に問題は多い??
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